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薪ストーブはからだにやさしい

薪ストーブのこと

薪ストーブはからだにやさしい

遠赤外線の効果で芯まで温まります。

 

薪ストーブの特徴

どの薪ストーブにするか特性を知って選びます。

 

薪ストーブの燃焼方法

環境汚染を最小限に抑えること。

二酸化炭素の排出を抑えること = 燃料の無駄をなくすこと

 

薪ストーブの温度調整

薪ストーブは吸気レバーを調整し、一定の範囲内で温度を調整します。

 

薪ストーブの安全対策

薪ストーブ、煙突、炉台、遮熱壁これらの全てを適切に設置し、正しい使用により、低温度炭化や煙導内火災を防ぎます。

薪ストーブはからだにやさしい

薪ストーブの暖房器具として最も大きな特徴は感じるあたたかさの質の違いではないでしょうか。

その源は鋳鉄の表面から発せられる遠赤外線の直接電磁波の形で伝わる輻射熱です。

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人の皮膚の内部ではいろいろな感覚を感じ取る点がたくさん存在し、その刺激が大脳へ伝わり「痛い」「あたたかい」などの感覚が生じるそうです。

痛さを感じる「痛点」は皮膚の表面に多くあり、更に深い部分にあたたかさを感じる「温点」がある。

普通の暖房器具から出る熱でジリジリと痛いように感じるのは「痛点」に赤外線が伝わるからです。

薪ストーブからの輻射熱が太陽から射す陽だまりのような暖かさに感じるのは遠赤外線の波長が長いため、皮膚から深い部分の「温点」まで到達するためだそうです。

からだの奥からあたたまるため、あたたかさが持続します。

また、薪ストーブ表面から発せられた輻射熱は薪ストーブ周りのレンガ、天井や壁などに蓄熱され、やがて薪ストーブからの熱が少なくなってくるとこちらから室内に放熱してきます。

薪ストーブの天板にかけた鍋で調理した食材がふっくらとやさしい食感になるのも遠赤外線の働きのようです。

このように薪ストーブはからだにやさしいものです。

薪ストーブの特徴

鋳鉄製薪ストーブと鋼板製薪ストーブ

薪ストーブの材質は大きく二つに分けられ、それぞれの特性があります。

ひとつは鋳鉄製薪ストーブです。

鋳鉄は炭素を多く含んだ鉄です、ハンマーで強くたたいて曲げたり延ばしたりしようとすると衝撃で割れてしまうので成型は温度をかけて溶かして鋳型に流し込みます。

この鋳造の過程で内部にごく小さな気泡ができこれが熱を蓄積しゆっくりと放熱する特性を得、輻射熱として遠赤外線を発します。

流し込みの際、ある程度の厚みが必要ですので蓄熱にはプラスに働きますがあたたまるまで一定の時間がかかります。

それに対し、鋼板製薪ストーブは炭素成分が少ないため粘りがありプレスなどで成型が容易です。

鋳物に比べあたたまり易く冷めやすい。

開放型薪ストーブと密閉型薪ストーブ

ひとつは直に火が見られ、あまり暖房の効率は良くありませんが吸気の方法として大きな開口部から空気を取り入れ燃焼させる、火室に扉がない開放型の薪ストーブがあります。

それに対し、お使いいただいている多くは密閉型の薪ストーブです。

密閉式の薪ストーブは燃焼に必要な空気を吸気口から取り入れ、空気の量をコントロールして燃焼させるため、それ以外の場所から吸気しないよう薪ストーブ自体の気密性を高めています。

前者のような型では吸気口が大きいため、暖まった室内の空気も取り込み煙突から排出されてしまいます。

後者は気密性を高めることにより出来るだけ薪を節約し、吸気をコントロールすることで無駄をなくした暖房が可能になります。

輻射式薪ストーブと対流式薪ストーブ

燃焼室から発生した熱で薪ストーブ自体をを温め、更にそこから発する輻射熱で室内を暖める輻射式薪ストーブ。

その薪ストーブ本体の外側に空気層を設け、もう一枚の外面を有し空気層を通過する空気を温め室内に送り出す対流式薪ストーブがあります。

 

特徴を知って自分にあった薪ストーブを選ぶことになります。

薪ストーブの燃焼方式

燃焼方式

 

欧米から輸入された薪ストーブは各国の環境規定を順守するため、火室内で燃え切らなかった未燃焼ガスをもう一度燃焼させることにより二酸化炭素のなどの廃棄物の大気中への放出を規定値以下にしています。

これらの実現はより少ない薪で多くの暖を取る工夫と合致し、薪ストーブ本体にキャタリティックコンバスターを配し二次燃焼を促す触媒式薪ストーブと呼ばれるもの。炉内で燃焼し、今や排煙経路に向かおうとしている未燃焼ガスを多く含んむ煙に角度を変えた方向から炉内の温度を利用して熱風を吹き付け撹拌させることで再燃焼させるクリーンバーン式薪ストーブなどがあります。

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触媒式薪ストーブ

触媒(キャタリティックコンバスター)を介し、再燃焼させる仕組みの薪ストーブ

キャタリティックコンバスターとは薪の燃焼時発生する未燃焼ガスを無駄なく燃焼させる排煙再燃焼装置。

触媒を通すことで、260℃前後の低温度域で再燃焼を起こす。

クリーンな排気をし、薪を節約します。

画像はバーモントキャスティングス社製アンコールのキャタリティックコンバスターのもので燃焼時はアクセスパネル部分の内部に配置されていますので見えません。

またこの薪ストーブは仕組みの組み合わせで更に再燃焼を促進させています。

 

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クリーンバーン式薪ストーブ

炉内で燃焼し、煙突方向に向かおうとする未燃焼ガスに高温の燃焼空気をあて、炉内で再燃焼させる仕組みの薪ストーブ

取り入れられた空気は薪ストーブの背面、側面や底部などを通過する際、炉内の燃焼により発生する熱で高温にさせます。

この燃焼しやすくなっている空気を吹き出し口より未燃焼ガスに角度を変えて吹き付け、炉内で撹拌し再燃焼を繰り返すことでクリーンな排気をし、薪を節約します。

画像はヨツール社製F600のもので上部のパイプの穴から角度を変えて高温の空気を吹き出します。

 

 

薪ストーブの温度調整

暖かくしたい場合

空気を多く取り込み、炉内の火を大きくすることにより温度を上げます。

温度を下げたい場合

流入する空気の量を絞り、火を小さくすることにより温度を下げることになります。

 

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レバーを左右に操作することで作動バルブの開閉を行います。

左側にするほど空気口が閉じられ、やがて燃焼が小さくなり温度が下がります。

右側にするほど空気口が開らかれ、やがて燃焼が大きくなり温度が上がります。

燃焼時は温度計で管理し、180℃~350℃の範囲に温度を保ちます。

(温度の範囲や温度計の位置などの温度管理は薪ストーブの使用開始時取扱説明を行います。)

画像はヨツール社製F600の温度調整レバー

 

 

薪ストーブの安全対策

薪ストーブ、煙突、炉台、遮熱壁これらの全てを適切に設置し、正しい使用により、低温度炭化や煙導内火災を防ぎます。

 

薪ストーブの安全と危険の境は温度にあります。また、薪ストーブはもともとそれ自体では機能しません。

煙突の口元と頂点の気圧差によるドラフトと温度が上がることにより空気が軽くなり上昇気流の発生と相まって引き込みを起こします、そこで初めて空気が炉内に吸入され、燃焼を続けることができます。

また、煙突や薪ストーブ本体から離れれば離れるほど温度は低くなりますが壁などの表面が燃えにくいものでも発火点を超える距離に木材などの可燃物の下地があれば低温炭化を起こします。

薪ストーブを低い温度で焚き続けますと煙突内部にすすが付着します。このすすに何らかの原因で炉内の熱や引き込みが強すぎて火の粉などを吸い上げますと着火します。この時たいへん高い温度ですすが燃焼しますので限界の内側に可燃物がある場合、熱が侵食することになります。

これらすべての危険因子を遠ざけて設計し施工することが必要になりますので専門的な知識や科学的根拠は法を順守したうえで、それにも増した安全の確保になります。

薪ストーブ本体の安全な設置は煙突や炉台を含め十分に検討し、設計施工されなければなりません。

 

そこでようやく設置が完了しても、正しい使い方をしなければ危険の度合いは増します。

ひとつの悪循環の例ですが。

薪が乾いていない⇒着火が悪く温度が上がらない⇒灰受けを開け過剰空気を入れる⇒フイゴのように過剰空気が流入する⇒急激に温度が上がる⇒熱い炎が煙突に舞い上がる⇒付着していたすすに着火する⇒煙突の中で火災が起きる⇒この時の温度(1,100℃)⇒近くの可燃物に熱が浸食

適切に設置されていても繰り返し煙導火災を起こしますと大変危険です。

 

取扱説明をご理解いただき、取り付け後の使用の注意点は以下のようなことです。

  1. 設置後取扱説明を受け理解するまで何度でも説明を受ける。
  2. 慣らし炊きを行いますので終了してから使用を始める。
  3. 使用中は適切な温度管理を行う。(温度の範囲や測定箇所はそれぞれの取扱説明書に記載されています。)
  4. 乾燥した薪を使ってください。
  5. 薪を入れすぎないでください。
  6. 炉内底部に灰を2~3cm溜めて使用してください。
  7. 灰受けドアを開けたまま使用しないでください。
  8. 煙突や薪ストーブ本体の手入れを最低年一回行ってください。

これらは設置後、取扱説明の中で詳しく説明することになります。